セラピールームすずきBlog

小さなサロンオーナー鈴木ゆみこの日記。心身の調和は人生を豊かにする。

ゆったりと微笑み見守る姿勢に感動

少し前のこと。

 

富士山の御殿場ルートを登っていた時、

上から降りてくる男性とすれ違いました。

 

わたしは頂上のお天気など、

情報を仕入れたかったので、

挨拶をしてから、上の様子をその男性に尋ねました。

 

30代半ばくらいに見えました。

 

「いえ、頂上には行かなかったので

頂上のことはわからないです、すみません。」

 

と、彼は言いました。

 

そういうのも珍しいことじゃないので

そのままお礼だけ言って過ぎ去ろうとしたら、

彼は再びこう言いました。

 

「僕は富士山を理解してませんでした。

水を5リットル持ってきたんですけど

重くてとてもじゃないけど歩けません。

また出直して来ます!」

 

そうだったんだーーー

 

もったいない!

 

水が重いなら中身だけ捨てて

必要なときに山小屋で補充しながら歩けば良いではないか!

 

、、、と喉まで出かかりましたが

ぐっと飲み込みました。

 

その理由は、

彼が下山を決めていたことと、

そのようにすでに行動中だったから。

 

無事を祈り、その場でお別れしてから、

わたしも山小屋に到着しました。

 

この件を、山小屋スタッフさんに伝えてみました。

この山小屋スタッフさんは駅伝選手なみの超人ですが

そのことを表に出すことなく、

いつも静かな方なんです。

 

スタッフさんは言いました。

 

「富士山は色々な課題を与えてくれる。

彼もきっとそのことで良い経験になったでしょう。

水を5リットル運んで引き返した経験は、

きっと良い形に生まれ変わるよ。」

 

そう言って微笑んで、

その彼の姿を想像してるかのように、

窓の外をずっと見つめて、

ずっと微笑んでいました。

 

その姿を見て、

わたしもこのくらいの余裕を持っていたいと思いました。

 

きっと、

水を5リットル運んで重くて途中で下山しました、

ということを、

登山関連のコミュニティで報告しようものなら、

ボロクソに叩かれるのです。

 

準備不足だの、

知識不足だの、

そんなこともわからずに登ってバカじゃないのだの、

色々とね。

 

パッキングの失敗で命の危険に通じることも確かにあるから

騒ぐ人もいるのはわかるんですが。

 

地上を歩いててバランス崩しても

すぐに立て直せますが

斜面で重いもの持っててバランス崩したら

そのまま重みに流されてしまうことも実際あるし、

転ばないからといって滑落しないということではありませんし。

山と地上では、色々なことが違います。

 

でも、彼は自分の意思で引き返してきた。

この事実にわたしは拍手を送りたいと思いました。

事故おこしたわけでもないし、

周囲がごちゃごちゃ言う筋合いもない。

 

そして山小屋のスタッフさんも

静かに微笑んで、

登山者のイチエピソードとして静かに見守ってくれた。

 

すごい人ほど静かだなってことは

どの分野でも感じてきたことですが

今回もますますそれを実感しました。

 

世の中には色々な人がいて

色々なことを言います。

たいしたことない人ほど、

ごちゃごちゃごちゃごちゃ言うのかもしれません。

 

そのことで振り回される必要は一個もないし、

本当に自分を理解してくれる人がひとりでもいれば

次の希望にも繋がります。

 

山小屋のお手伝いしてると

ふだんお会いできないような人との接触もあります。

 

そのことで広がる世界から得たことは

日常でのちょっとした時に役立つものです。

 

今までの自分の世界にはなかったようなことが

普通に目の前に現れても、

 

理解不能なことを身内がやらかしても、

 

ちょっとした時全てに。

 

ごちゃごちゃ言わない。

あたたかく相手を信じよう。

そういう気持ちで過ごしていると

自分は何も変わってなくても周囲が変わる。

 

少しずつ色々なことが変化しているいまの時代、

どんな些細なことも、

誰かの役に立ってるのかもしれません。

 

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